仮想環境のバックアップ方式を考える
仮想環境のバックアップ方式を以下の視点で分類した場合、仮想環境の運用形態やリカバリプランに応じて、
組み合わせた構成を取るとよさそう
1.バックアップエージェントを利用
2.ストレージが提供している機能を利用
3.ハイパーバイザが提供している機能を利用
1. は、バックアップソフトのエージェントを、VMにインストールしバックアップサーバで制御
従来の物理サーバと同様の仕組みで、アプリケーションレベルの整合性も考慮
サービスLAN経由でVMの負荷が大きく時間もかかる
2. は、共有ストレージのスナップショット機能などでブロックレベルで制御
ブロックレベルで差分処理されるため、バックアップ、リカバリタイムが短い
Network Data Management Protocol(=
ストレージLAN経由での2次バックアップが可能
スクリプトが必要になることもあり、運用が難しくなる
3. は、ハイパーバイザの API「vStorage API for Data Protection」(=VADP)で制御
vCenterからストレージ操作ができ、差分処理も可能でVMの負荷も大きくならない
アプリケーションレベルの整合性は考慮されない
ここで、運用形態、バックアップ対象(システム/データ)、バックアップ頻度、リストア粒度、
障害対策、DR(災害対策)、リカバリ時間などの要素を含めて検討する
バックアップの運用形態として、
(1)VM管理者が全て一括管理するなら、VMの違いに依存しない 2.かな?
(2)VM管理者(システム領域)とアプリ担当者(アプリおよびデータ領域)で分担管理するなら、
3. と 1. の組み合わせか?
(3)アプリ担当者に全ておまかせなら、1. かな?
障害からの復旧の場合、
同一サイト内のバックアプからリカバリすればいいので、
RTO(リカバリ時点)、RPO(リカバリ時間)の要件は、数分レベルの厳しさでも対応可能かな?
災害からの復旧の場合、
遠隔サイトでのリカバリになるので、1日レベルでないと厳しいかな?
この場合、2. や 3. によりサイト間でのデータレプリケーションが必要になる
物理環境だと、本番サイトと同一のバックアップサイトが必要で、復旧手順も複雑になるが、
仮想環境だと、物理レイヤで同一でなくともよく、復旧手順も比較的容易になる
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